2009.01.16
地方自治体による「東京攻略」のPR合戦に、
岩手県が参入。


岩手県は1月9日、東京・赤坂で「岩手の食と魅力懇親会」を開催した。

長崎県や富山県など、地方自治体が東京PR会社などを介し、
東京でPR告知やイベントを開催する例が一昨年あたりから増えているが、
遅ればせながら、岩手県もこうしたPR合戦に「参戦」した格好だ。

懇親会当日の模様をレポートしてみた。


12世紀に存在した、東北の「独立王国」。

懇親会は2部構成で、前半は「平泉文化の魅力」、後半は「岩手の食の魅力
に関するレクチャーと「試食会」が行われた。

写真は、懇親会の前半で「平泉文化の魅力」をレクチャーする
平泉町の八重樫忠郎氏。遺跡の発掘などを担当しているそうだ。




多くの人にとって、
12世紀前後に平泉を拠点に権勢を誇った奥州藤原氏の存在は、
日本史の時間に一応習いました、というレベルかも知れない。

しかしその実態は、京都や鎌倉とは一線を画す、
なかば「独立王国」のような存在だった。
大河ドラマ「源義経」で、改めてその存在を再認識した人も多いことだろう。

なお、2005年に平泉町で開催された「藤原まつり」には、
「義経役」の俳優滝沢秀明さんが白馬に乗って登場、
20万人以上が見物に訪れたという。

ちなみに、平泉にこれだけの人が訪れたのは、鎌倉政権による平泉侵攻
以来、800年ぶりとのこと。


同じ岩手でも、北と南は別の国。
くっきりと分かれる食文化。


後半はガラリと変わり、岩手の食文化に関するレクチャーと「試食会」に移る。
講師は岩手大学教育学部教授の菅原悦子氏。


会場では、「ずんだもち」や「ほや」などが振る舞われた。



菅原教授のレクチャーで興味深かったのは、
四国に匹敵する広さの岩手県では、
盛岡を境に、北と南で食文化が全く異なるという点。


東北と言えば、今でこそ「稲作」がほぼ全土で普及しているが、
岩手県北部で稲作が普及したのは、比較的近年のことだという。

県南部の米文化、県北部の雑穀文化の違いは、
地域の風習が色濃く残る「正月料理」に、見事に現れる。


正月料理と言えば、もち米で作られた「餅」が定番だが、
それは岩手県では県南部のこと。
県北部では、雑穀で作られた「餅」が「餅」ということになる。





本当の勝負は、これから。

黄金の国いわて」をキャッチフレーズに、様々な「東京攻略」を開始した岩手県。
マルコポーロをして、「黄金の国、ジパング」と言わしめたものは、
平泉・中尊寺の金色堂だと言われている。
(この当時はまだ、京都・金閣寺は存在していなかった)

黄金の国よ再び、という岩手県の発想には、大いに共感するものがあった。
しかし、この国には強敵も多い。北海道や沖縄、長崎や長野(信州)など、
「東京攻略」では既に先を走っている他の自治体にどれだけ追いつけるのか、
本当の勝負はこれから、といったところだろう。




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