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この記事は、個人的な古い旅日記を加筆・修正し、アップしたものです。
文中に登場する交通機関や宿泊施設などは、現在では存在しない場合や、内容が大幅に変わっている場合がありますので、ご注意ください。
なお掲載している写真は、
KENKO ケンコー フィルムスキャナー KFS-500 BK ブラックでネガフィルムをデジタル化し、一部修正して使用しています。

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【1998年 北陸の旅 その1】
上野〜金沢間 寝台特急「北陸」。B寝台「個室」の悦楽。。。



1998年09月28日、
上野駅にて。

行き止まりのホームがずらりと並ぶ上野駅。
既に「往時」は過ぎたとは言え、新宿駅や東京駅とは異なり、この駅はやはり、旅の「はじまり」の重さが違う。
この日、「夜汽車」を迎え入れる15・16番ホームは、都会のターミナル駅であることがウソのような静けさに包まれていた。
うら悲しいホームとは対照的に、出発を待つ「夜汽車」の窓からは、明るい雰囲気がこぼれてくる。ふるさとへ向かう人たちの賑やかな会話が聞こえてきそうだった。
21時42分、「あけぼの」が庄内へ、秋田へ、青森へ、それぞれの乗客の想いを乗せて旅立っって行った。
そして22時23分、「はくつる」を見送る。
ひっそりとした重厚なホームには、「北陸」を待つ人だけが残った。
22時45分、定刻どおりに「北陸」が入線する。

上野駅23時03分発、寝台特急「北陸」。定刻発車。
入線直前に、ひっそりとした駅構内のキオスクで、缶入りウィスキーとチョコレートを買った。ホームバーでの寝酒とおつまみである(笑)。
7号車。B個室、5番。
これから約7時間半の間、ここが自分の「専用個室」となる。流れゆく東京の夜景を見ながら手記を書いていると、すぐに車掌が検札に来た。
カードキーを渡される。
「北陸」は、B寝台の半分強が個室という「豪華列車」だ。
23時03分、先に旅立った「あけぼの」「はくつる」と同じように、北陸へのそれぞれの想いを乗せ、寝台特急「北陸」は、滑るように、ゆっくりと定刻に発車した。


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2013年4月現在、日本国内で定期運行の寝台特急は、「トワイライトエクスプレス」「カシオベア」「北斗星」「あけぼの」「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」の6列車のみ。
寝台特急での旅は今や「憧れの旅」のひとつ。寝台特急での「移動」を主役にしたツアーも多数組まれており、1名から催行するフリープランが個人手配よりもお得な場合もあります。


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大宮駅で日常と決別?熊谷の手前で新しい1日が。
到着したホームでは、日常と非日常が交差していた。ホームで夜汽車を眺めているサラリーマンは、まさに日常の自分の姿そのもの。
さすがに個室寝台は人気が高く、ここでかなりの寝台が埋まった。
0時00分、熊谷の手前で日付が変わる。車内で新しい1日が始まった。
日をまたいだあたりで、サントリー「リザーブ&ウォーター」(アルコール9%)がようやく中枢神経に回ってきた。
酒の肴はいつものとおり、チョコレートと、編集しまくったカセットテープ。ヘッドフォンからは、YMOの「Riot in Lagos」が流れる。1980年の日本武道館でのライブ盤なのだが、20年近く経った今でも、アルコールがあってもなくても、酔いが早く回る躍動感に変わりはなかった(笑)。

寝台(コンパートメント)の数だけ「夢」を乗せ、夜汽車は金沢へ向け、ひた走る。

1998年09月29日、見事な、北陸の朝。
決して寝心地は悪くなかったのだが、熟睡できないまま、気が付けば朝6時。北陸の朝は、想像どおり「期待していた曇り空」だった。
「北陸」は、6時21分、いかめしいマンションに囲まれた、金沢郊外と思しき駅「津幡」に停車。6時32分、終点・金沢駅に定刻どおり到着した。
高架化された金沢駅は、ダダッ広いコンコースが印象的だ。駅構内の食事処の営業は全て7時より。この駅はまだ、完全には目覚めていなかった。
ホームで幕の内とお茶を購入、そそくさと4番ホームへと移る。
曇天の中、体育館のようなボリューム感のある駅舎からは、特急「雷鳥」「はくたか」、普通列車が続々と出発する。
「夜行あけ」特有の、寝不足でうっすらと気分の悪い、それでいてこの先の旅路への期待感に溢れた、金沢駅での朝だった。


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首都圏〜北陸間を結んでいた寝台特急「北陸」は2010年3月に廃止され、同区間を走っていた夜行急行「能登」も定期運行から外れました。
この区間では現在、高速路線バスとツアーバスが「夜行移動」の主力。寝台特急のような豪華さはありませんが、何と言っても料金の安さが魅力です。
とくに首都圏〜北陸間のツアーバスは参入企業が多く、選択肢も豊富です。

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